微小変化型ネフローゼ症候群、3回目の再発の入院記録

微小変化型ネフローゼ症候群の3回目の再発時の備忘録

【入院七日目】Albが上がらない。渋々点滴を受け入れた日。

この一週間で、学んだこと。
難病治療者の場合は、受け身ではなく、治療される対象ではなく、治療者メンバーの一員であるという意識が大切であるということ。

何故かというと、難病の場合には、治療のセオリーはあっても、一人ひとり経過が異なる。また、しばしば、ステロイド薬が治療に使用されることが多いのだが、このステロイド薬、や、免疫抑制剤の副作用についても一人ひとり個人差が多い。

そのため、患者は、語り、伝え、要望・不安なことを治療者・医療従事者・支援者に伝え続ける必要がある。そのため、患者サイドとしても、治療者のメンバーの一員である意識が必要なのである。

 

私が、こうやって書き続け、考え続け、どう付き合っていくのかを考え続けていること、そして、論文を読んだりリサーチを続けていることも、治療者側でありたいと考えるからである。

 

難病治療は、パーソンセンターケアの、さらに先を行くものであると考える。

 

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一度、パーソンセンタードケアについては、もう少し考えをまとめたいものだが、今日はここまでにしておく。

 

治療の方だが、Albは下がってきている。本来であれば、私の通常の値は、基準値より少し低い3.9辺りをうろうろしている。

入院日は3.6、4日目には2.9、7日目には2.3であった。このAlbが下がってくると何がよくないかというと、血液中の水分量が減っていき、血栓ができやすくなるのだ。血栓ができやすくなる、血液がどろどろになっていく、ということは、つまるところ、血栓が飛んだら、脳梗塞心筋梗塞、など、血管が詰まり、腎臓とは関係ないところに障害が出るリスクが上がるということ。

 

前回の再発時(1月)には、この値が、入院時に既に悪い状態であったため、「血液サラサラ薬(ヘパリン)」を24時間、機械で同じ量入れ続けるという、苦行のような状態になった。それと同時に、ステロイドも経口摂取でなく点滴だったため、点滴用のルートを腕に2本とっておくという、地獄であった。点滴用のルートをとっておくと、処置は楽なのだが、手が浮腫んでくる。

ただ、毎日、点滴をしていると、血管が固くなったりするため、ルートをとっておくことが必要なのだ。(繰り返し怪我をすると皮膚が固くなるように、繰り返し注射を毎日し続けると、血管も固くなる)

 

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ステロイド薬を、さらに増量し、点滴で入れていく治療が始まるので、その前に綴れるところまで書いておこうと思って、今書いている。
Dr.には、「午前・午後」の指示だと、ステロイド点滴が遅くなるほど、食事前の血糖が上がり、インスリンを打たなければならなくなるので、それはやめてほしいと伝えていた。できれば経口摂取がよかったのだが、主治医が今週末に学会に行くということで、その前に、状態をよくしておきたいという希望もあり、点滴となった。

 

(点滴を嫌がっているのは、手が腫れると、食事・書字・ペットボトルをあける・入浴などのADL動作の困難さが出てくるからである。作業活動の困難さが上がるとQOLってさがりますからね。)

 

事前に、ステロイド点滴の時間の事、以前の入院時のことを、主治医に話しておいたため、時間を指定して指示を出してくれた。8:00、14:00となった。この時間であれば、よほど血糖が上がることはないであろう。
打たなくてもいい、インスリン注射はお断りしたい。そのための、私の作戦だった。丁寧に、私の気持ちや、要望をくみ取ってくれる主治医に感謝している。

 

また、個室の件に関しても、「感染症対策」ということで指示を出しておいたということで声をかけてくれた。「個室が空いているうちに対応した方がいいですからね。」と笑って、話してくれた様子には、土下座してお礼を言いたいくらいだった。(顔色よくなりましたね。とも話してくれ、マスクをしているのに、そんなに死んだ顔だったんだよねと思ったところ)

昨日は連続6時間睡眠がとれた。また、昼間も、ウトウトできる環境ができあがった。なにより、布団をかぶって、刺激の暴風雨に耐えるかのように過ごすこともなくなった。暑いのに、マスクをして布団をかぶっているのは、かなりきつかったのだ。

 

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このあと、14:00から、ルート確保が行われる。今回は、ヘパリン持続点滴はまだ免除してもらえたので、ステロイドがさっさと効いてくれるように祈って耐え忍ぶのみ。
しばらくは、針が刺さったままなので、シャワーに入るのも一苦労…というか、めんどくさいことになるので、午前中のうちにシャワーを浴び、ご飯を食べてすぐに歯磨きをして、荷物を整えておいた。

私のネフローゼは、私の性格と似て、のんびり屋さんで、反応がゆっくりで、そして、往生際が悪いようである。