微小変化型ネフローゼ症候群、3回目の再発の入院記録

微小変化型ネフローゼ症候群の3回目の再発時の備忘録

【入院12日目】内頚静脈のカテーテルが明日でめっちゃびびっている今日

入院12日目。

 

点滴も、一時的に抜け、晴れて自由に過ごしている。微熱は続いていて、37度台になったり、ちょっとだけ下がったり。いずれにせよ、体温が高めで、慣れない環境にいるので、ほぼ、寝て過ごしている。

 

明日は、ついに頸部カテーテルを入れる日。

来週は、3回LDL-Aというものをやり、再来週には2回実施する。1回あたり、だいたい3リットルの血液を入れ替え、LDLを身体から少なくして、腎臓の働きをよくするということをしていく。

 

それをすることで、寛解状態へも早く持って行くことができる。

 

LDL-Aをするためには、血液を身体から出して、再度戻すための管が、身体に必要となるので、そのためのカテーテルを明日、「首」から入れるのだ。これが、めちゃくちゃ怖い。局部麻酔で、2針縫う程度。

たったそれだけなのだが、「首」というのと、私は極度の先端恐怖症であり、グロテスクなものが苦手であり、ホラーもめちゃくちゃ苦手。首から管が出ているとか、考えただけで目が点になる。

 

恐ろしい。非常に恐ろしい。

 

今日は、思う存分、シャワーを浴び、頭からしっかり洗い、気持ちよかった。だがしかし、この緊張状態のため、すぐに頭から湯気が出るほどに、ぷしゅーっと音でもするかのような、状態になっている。

 

頭だけでなく、手からも、足からも、なんなら背中からも、湯気が出て、煙が出ていそうな状態だ。

 

私の顔を見て、夫からは、

「マジでビビってる顔してる」

「そりゃ怖いよ。当たり前だよ。怖いに決まってるじゃん」

なんて、言われて、私も、さらに目が点になる。

 

怖いっていう感情を、代弁して、肯定してくれるだけでも、今の私にはありがたく、ベッド上で、思わず土下座をしてしまったら、笑われ、頭をなでられた。

 

夫は、明日、早番の仕事なのだが、仕事から上がった後の私の精神状態が心配だと言っていた。早番なので、私の夕飯が終わると、帰るねと言ったところに、「忘れ物していっていいよ。」「このお盆返してきてほしいし」「ほら、そのかばん、携帯、置いていっていいよ」と引き留めた。

 

そんな私を見て、「あぁ、ちょっと帰るわ。」「また明日」と言い残して、携帯を置いていって、「携帯とかばん忘れたわ」と戻ってきてくれた。私の必死の引き留めにまた、応じてくれる優しい夫なのである。甘やかしてもらいまくっている。

 

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そんな、どうしようもない、煙と湯気が立ち上っている妻を見ている夫に対して、「明日、間違えて寝坊したらダメだよ?」「たくさん食べて、良く寝てね」と声をかける。「美味しいもの食べてね。このケーキ美味しそうだから、アイスのっけて食べたらいいよ。」と見つけた簡単レシピを、送りつけておく。

 

そんな、やりとりをしながら、今日が過ぎ去っていった。

 

夫は、私の「じぶんまくら」のメンテナンスに行ってくれ、ふかっふかのまくらを持ち帰ってきてくれた。まくらカバーも洗ってくれ、甘やかしてくれ、新しいおうちのお風呂の床を一緒に選んだ。

 

甘ったれもいいところなのだが、怖いものは怖く、これからが大変なのも目に見えているので、たくさん甘えて、甘えて甘えまくっている。基本的には、私が甘やかしてもらうことが多いのだが、弱った時は、甘やかしあいっこをする夫婦なのだ。

 

こうやって文章にしてみると面白いものだと思う。

 

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初発、再発の時の、2回の入院の時も、十分にパニックだったのだが、さすがに1年で、初発・再発3回目、入院も3回目となると、お互い慣れてくるもので、前回と比べてみたり、コツがわかってきたりする。

 

入院した時の、お互いの良い距離感、言葉かけ、気づかいが、良くも悪くも安定してきたように思う。入院には、もうこれ以上慣れたくないものだが、私たち夫婦の経験値も、また、一つ積み重なったように思う。

 

逆の立場になった時に、私は何ができるのかと考えると、まったくもって自信がないのだが、夫が元気でいてくれたらいいなと思うのである。無駄な苦しみや入院はしてほしくないものだ。

 

こんな、甘ったれで、甘ったれも甘ったれまくりの妻を、にこにこと励まして、一緒にいる未来を描いていてくれる夫に今日も感謝した。