微小変化型ネフローゼ症候群、3回目の再発の入院記録

微小変化型ネフローゼ症候群の3回目の再発時の備忘録

【入院19日目】傾聴してもらって、心の結び目を解いてもらった日

入院19日目。

 

昨日は、採血7回(1時間ごと)や、洗髪、テープの位置の交渉などなど、色々と忙しい1日だった。抹消から2回は採血を採られ、イライラしてしまい、心にも余裕がなかった。

 

主治医から謝られたが、看護師さんのせいにしてしまったり、いろんな人に対して心がトゲトゲしてしまい、それを隠すのに必死だった。閉じ込めた気持ちは、自分の中で、モヤモヤとなって、自分を攻撃した。

 

入院も19日目になり、こころは、もう疲労困憊。色々なものを、隠しきれず、ここ数日決壊したままだった。夫にたくさん愚痴を聞いてもらい、勝手に誰かを悪者にし、イライラの対象にした。看護師さんに八つ当たりをしてもしょうがないので、とにかく夫に聞いてもらった。

 

正しいのか正しくないのかなんてどうでもよかった。誰かのせいにしたかった。

 

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昨夜は、22時ごろに寝たはずなのだが、0時半に目が覚めた。そこから寝付けず、どんどん目が回ってくるのを感じた。数日前にも同じような症状が夜中に出て、眠れなかった日は、60台の低血糖だった。夜間の低血糖だったら、それは困ると思い、入院してから初めてナースコールを押した。

 

むしろ、今まで調子が悪くても、「大丈夫」と言ってしまったり、ナースコールを押せなかったりしていた。【多少のこと】と、多くのステロイドの副作用と、多くの疲れと、気のせいと…いろんな言い訳をして、伝えてこなかった。小さな不調は、どれがなんなのか、もはや訳が分からなくなっていた。

 

言い出したら、キリがないくらい不調だった。本来は、全部言った方がよかったのかもしれない。そんなことを思いながらナースコールを押した。

私、成長したな。

 

ナースコールを押すと、すぐに「今から行きますねー」と優しい声で答えてくれた。気持ち悪いこと、回転性のめまいがあること、頭が痛いこと、ふわふわすること、寝付けなくなったこと、数日前に同じ症状が出た時のあさイチの血糖が低かったことを伝えた。すぐに血糖測定をした。97だった。

 

血糖は問題ないため、頭が痛いこともあり、筋緊張性の頭痛かなと思い、伝えた。カロナールを飲むことになった。結局、朝まで全く眠れなかった。

私の部屋の、隣の個室の脳性麻痺の男性患者さんの「んーーー」という声が今夜は大きい。寝言なのか、お母さんと話をしているのか、それすらイライラしてしまうほどに余裕がなかった。

 

朝方6時半ごろになると、「んーーー」という声は、だんだんと小さくなったが、もう眠れなかった。心はトゲトゲし、余裕もなかった。朝の血糖は、79でギリギリひっかかった。相変わらず、頭が痛い。

 

朝食の配膳はされるも、15分ほど待ち、再度血糖を測って86。ブドウ糖はもらわずに、朝ご飯のジュースで許してもらったため、上りは緩やかだった。私は、普段、低血糖な人だったのだろうか。そんな自覚もなかったのだが。

 

朝ご飯を食べ、いつもの「ごちそうさまでした☺」を、カードに書く元気も、心の余裕もなく、書くことができず、「(余裕がなくなったわ)」と思った。頸部カテーテルはあと一週間は最低でも続く(金曜日にLDL-アフェレーシスがあるため)。

あと一週間、私は持つのだろうか…とそんなことを考えながら、タオルを顔にかぶり、ふとんをかぶり、痛くない姿勢で、引きこもった。

 

今日の担当の看護師さんが、声をかけてくれ、私の安心する担当NSさんでよかったと思ったも、返事が出来なかった。「また、あとできますね」と声をかけてくれ、お昼前ギリギリまで、そっとしておいてくれた。血糖・バイタル・消毒・処置をまとめてやってくれ、話を聞いてくれ、一気に心が救われた。

 

昨日の、あさイチの採血も、主治医の指示が出ていないと、頸部カテーテルから採血ができなかったということを教えてもらい、「主治医の指示忘れだったのか…だから先生が謝ったのか」と思った。看護師さんに八つ当たりをしなくて、本当に良かった。

 

聞いてもらえ、誤解を解いてもらえ、ぎゅっと力が入って、こんがらがって、からまりまくっていた心の結び目を解いてもらえ、かなり楽になった。

 

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入院は、どう考えても、最短でも25日間までは、絶対いることになる。入院日数×入院保険を毎日毎日計算してしまうくらいに、私は家に帰りたいと思っている。

 

25日もいたら、10万円は入ってくる。そんなことを励みにして、毎日何とか過ごしている。シャワー浴をするのも、今日声をかけてもらい、「シャワーを浴びたい」という気持ちを掘り起こしてもらった。入ってしまえば、気持ちよかった。

 

「~をしたい」という気持ちが、薄れてきているのが、わかる。【患者役割】に染まってきているのが、感じられる。長く入院したり、長く施設にいる人を支援する仕事をしてきたが、自分が過ごしたい環境で生活できるとは、なんと幸せなことなのかと、今更ながら感じた。

 

そして、また、患者であるのであれば、伝える努力をしてたくさん助けてもらわなければと思った。とにかく、もう、疲れた。

 

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ステロイドの副作用で、顔はステロイド挫創となり、痛みとかゆみが出てきた。顔は、ニキビどころじゃなく、ボコボコ。明日は、皮膚科受診と、LDL-アフェレーシスだ。とにかく、疲れてきた。

 

自由にお風呂に入り、自由に寝て、自由に食べて、家でごろんと過ごしたい。

 

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18:45追記

夫と「あっぷっぷじゃんけん」をして、おやすみなさいをした。お文具さんのツイッターを一緒に見て、肯定ペンギンの話をして、ふるさと納税のかにが早く出ないかなと楽しみにしている夫の話を聞いて、嬉しかった。

小さな日常が嬉しかった。

 

肩や背中の痛みについても、看護師さんに伝えたら、あったかいタオルを持ってきてくれた。声をかけて気にかけてくれるようになった。やっぱり、ちゃんと言葉で伝えなきゃと思った。

 

少しだけ前向きになれた気がする。声をかけてもらったおかげだと思う。「また元気になるの待ってるね」の声に支えられる。一人じゃないって思える。今回の入院は友だちにも伝えてないから、余計に明日で20日になる今になって、ツイッターで声をかけてくれる友だちや、知り合った方たちの声に支えられるのをすごく感じた。

 

本当に、ありがとう。本当に、ありがとう。

私のこんがらがった心の結び目を、いろんな人に解いてもらった日だった。ありがとう。涙が、出る。ありがとう。わたし、がんばってきたんだね。がんばってるんだね。

 

ありがとう。

明日も、生きるから。今日も、生きたから。

みんなが、しあわせでありますように。

 

今日の夕飯のカードには「ごちそうさまでした」と書けたよ。